チャールズ国王が母に捧げるサステナブルなブーケ

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In loving and devoted memory, Charles R
(美しく温かな思い出に…チャールズR)

エリザベス女王2世の棺の上に捧げられたブーケには、チャールズ国王の手書きのメッセージ。そして、植物はチャールズ国王のチョイスによってロンドンのバッキンガム宮殿、クラレンスハウス、ハイグローブの庭から集められたものでした。
伝統的な白とグリーンの組み合わせとは対照的な濃いバーガンディーに、白やゴールドなど、「ロイヤル・スタンダード(英王室旗)」の色を反映したと言われています。
また、なんとも環境保全に関心の高いチャールズ国王らしいのは、ワイヤーなどを一切使わず、英国産のコケとカシの枝を骨組みに使ったブーケであったこと。

花:ペラルゴニウム、バラ、アジサイ、セダム、ダリア、スカビオザなど
葉:ローズマリー(古くから追憶の象徴)
イングリッシュオーク(普遍性と強さ)
マートル(昔から英国王室のウェディングブーケに不可欠)など

 

 

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世界中がエリザベス2世に別れを告げた2022年9月19日、イギリスには普段とはまったく違った空気が流れました。国葬のため、学校はもちろん、イギリスの企業は大手のスーパーマーケットから個人のお店まで、みな休業。
「Everybody’s Granma(みんなのおばあちゃんのような存在だった)」これがエリザベス2世のすべてを語っていると言えるでしょう。
ウェストミンスター寺院で行われた国葬には各国からの招待客を含め2000人以上が参加。寺院内は白を基調としたエリザベス女王2世が好まれた花、ユリ、グラジオラス、アリストロメリア、スズランやトルコギキョウで飾られました。

 

国民が捧げる花


「女王にお別れを告げるには、花を捧げるしかない」という国民の思いから、ロンドンに限らずイギリス各地は献花で溢れました。

 


イギリスの切手のモチーフとしてもお馴染みだったエリザベス女王2世に捧げられたフラワーアレンジメント。メッセージには、「ファーストクラスの女王様」とあります。

 

 


女王の似顔絵とともに捧げられた花束。

 

強い義務感と忍耐力を持って、国のため、国民のために生きたエリザベス女王2世。コロナの時代を乗り越え、プラチナジュビリーを達成し、新首相を任命してから永遠の眠りについた偉大なリーダーの崩御によって、ひとつの時代が終わったことを実感した一日でした。
心からの敬意を込めて…

 

著者プロフィール

白井法子 Noriko Shirai


ケンブリッジ大学植物園での研修後、夫ともに再び渡英。
イギリス園芸関係のジャーナリスト、写真家などで構成される、ザ・ガーデン メディア ギルト正会員。雑誌『園芸ガイド2022秋号』にて、「A Life with Plants UK Style イギリス流 植物のある暮らし」を連載中。