トピアリーは冬の主役
前回のコラムで例年に比べて暖かいとレポートしましたが、先週から一気に寒波がやってきました。
今週末は、時速160キロという、この冬最初の嵐「アーウェン」がスコットランドと北アイルランドを襲い、木が倒れ、死者も出るほどの被害がありました…。
前回に続き、冬に美しい植物に目を向けてみましょう。
庭の中で骨格の役目を果たすトピアリーは冬の間、特にその美しさを発揮し、存在感が増します。この時期に、夏の間に伸びた新芽を剪定し形を整えます。
イギリスでは年に2回剪定するのが一般的。
常緑宿根草
冬の間も緑の葉がみずみずしいアカンサス・モリス(Acanthus mollis)は、グラウンドカバーに最適。古代ギリシャやローマの彫刻の装飾にアカンサスの葉をモチーフにしたものが多く見られるのは、深い切り込みの入った葉は造形的な美しさがあるからでしょう。「モダンデザインの父」と言われる、ウィリアム・モリスのデザインにも登場します。
前回のコラムでもちょっと触れたヒイラギナンテン(Mahonia japonica)は、常緑ながらも寒さによって紅葉し、また緑に戻るというすぐれもの。シラカバやトピアリーとのコントラストがなんとも美しい。
著者プロフィール
白井法子 Noriko Shirai
ケンブリッジ大学植物園での研修後、夫ともに再び渡英。
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