本物、フェイク、どちらが環境にやさしい?
毎年この時期になると、本物のクリスマスツリーとフェイク(作り物)のツリーでは、どちらの方が環境にやさしいのかという話題になります。
せっかく育てた木を根元からカットして、クリスマスの間だけ楽しみ、その後はさようならというのは残酷なようにも思えます。でも、地元で育てられた木を入手し、クリスマスが終わったらチップにすれば、“リサイクル可能”な資源ということでカーボンフットプリント(二酸化炭素排出量)は抑えられます。
また、「本物」派は、クリスマスツリー生産者はカットしたよりも多い数の木をまた植えるので資源の無駄いにならないとも。
一方、作りもののクリスマスツリーは、「サスティナブル(持続可能)」の観点からは有利。また、本物は葉がポロポロ落ちる上に火事の原因にもなるという理由で、「フェイク」派も多くみられます。
クリスマスツリー商戦
ロックダウン中もガーデンセンターは国民のメンタルヘルス(心の健康)のために営業を許されています。クリスマスツリーがずらっと並び、どの種類にしようか、どの樹形にしようかと真剣に選ぶ人々の姿がありました。
欲しい木が決まると、係の人を呼んでネットをかけてもらいます。
クリスマスツリー・ネッティングマシーンとか、クリスマスツリー・ネットファネル(ファネルとは、煙突、通風筒などの意味)と呼ばれる、このネットかけ機はシンプルですが、とても効率が良く、この時期の風物詩です。
本物への憧れもありますが、割高に…。作りもののツリーを購入した場合、そのツリーを何年間使うかにもよりますし、単純に答えを出すのは難しそうです…。
写真(左)Nordmann Firはノードマンモミ、コーカサスモミ
写真(右)Norway Spruceはドイツトウヒ、ヨーロッパトウヒ
著者プロフィール
白井法子 Noriko Shirai
ケンブリッジ大学植物園での研修後、夫ともに再び渡英。
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