Leake Street (リークストリート) in London
久しぶりのロンドンの話題です。
「公認された落書き地区」という看板がかかっている落書きだらけのトンネルがあります。場所は、ロンドンのランドマークにもなっているロンドンアイからそんなに遠くない、ウォータールー駅の近く。かつてユーロスターの発着駅として利用されていた頃、このトンネルは車用の通路として使われていたそうです。
2008年から歩行者用通路になり、バンクシー(イギリスのグラフィティーアーティスト)がグラフィティのイベントを仕掛けたことがきっかけになって、国内だけでなく、ヨーロッパからもアーティストが「落書き」しに来るようになり、今でも観光地化しています。
ポケットパーク
その楽しい落書きに溢れた「Leake Street Tunnel(リークストリートトンネル)」のエントランスには、「Pocket Park(ポケットパーク)=ミニ公園」と呼ばれるグリーンの空間があります。背景にある鉄道がインスピレーションという大型プランター(コルテンスチールと呼ばれる、時間の経過とともに程よく錆びる鋼製のプランター)に、いま求められているワイルドライフ(野生生物)にやさしい植物が植えられています。
アーバンオアシス
この場所は以前、使われなくなった物販のスタンドがそのまま残るなど、ゴミ捨て場のように使われ、麻薬の取引も行われていたような「あやしい」場所でしたが、グラフィティ(落書きアート)とグリーンによって、見事にアーバンオアシスとして生まれかわりました。
落書きもこれだけ集まると「空間アート」。
スプレー缶を片手に落書きをしている人々の姿もあります。
著者プロフィール
白井法子 Noriko Shirai
ケンブリッジ大学植物園での研修後、夫ともに再び渡英。
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