イースターのシムネルケーキ

イギリスに来るまでは、見たことも聞いたこともなかったケーキ。ある年のイースター、子供の頃、毎週日曜日は教会に行って過ごしたという友達がそのケーキの意味を教えてくれました。マジパンののったリッチなフルーツケーキで、特徴は11個のマジパンボール。これは、キリストに仕えた12人の使徒のうち、背信の心を持ったとされるユダを除いた数だそう。たまに12個のボールがのったものもありますが、それはユダではなく、イエスが加わったものだと言います。まん丸いマジパンは、復活の意味を持つ卵を表しているという、なかなか奥深いケーキです。

ホットクロスバン


イギリスの家庭でイースターに食される、もっと一般的なものはホットクロスバン。レーズン、オレンジやレモンの皮などの入ったスパイシーなパンで、上部に十字の飾りがついています。真ん中でスライスして、トースターで焼き、バターを乗せて食べるのが美味しい食べ方。最近では、チョコレート味のもの(左)もあります。春の訪れを告げるスイセンの食器でいただくのも、その時庭に咲いているさりげない花をお皿に飾るのもイギリスらしいと感じます。


イースターの風物詩である、たまごやニンジンをモチーフにしたお菓子作りは、子供達にとって、イースターの楽しみのひとつ。

ロックダウン イースター


ロックダウン宣言から3週間。当初は3週間後に再検討をするということでしたが、規制はまだまだ解除されそうにもありません。通常なら家族で集まって食事をするのが習わしですが、今年はロックダウンの中での静かなイースター。近くの教会も「大変残念なことですが、新型コロナウィルスの規制が緩和されるまで教会は閉まっています」という張り紙。カンターベリー大聖堂やヨークミンスターなどでは、デジタル・イースターサービスが行われました。

日本はもちろん、世界中の人々が安心して暮らせる日が1日も早く戻ることを願うばかりです。

著者プロフィール

白井法子

白井法子さんケンブリッジ大学植物園での研修後、夫ともに再び渡英。
イギリス園芸関係のジャーナリスト、写真家などで構成される、ザ・ガーデン メディア ギルト正会員。『園芸ガイド』で「イギリス・ガーデニングレポート」を連載中。