RHSやNational Trustも閉園

冬が終わり、やっとガーデニングシーズンの到来というこのタイミングでCOVID-19 (新型コロナウィルス感染症)によって、イギリスの園芸界も大打撃を受けています。

先週の日曜日(3月22日)は母の日で、ナショナルトラスト(イギリスの歴史的建造物や自然を管理する慈善団体)は、通常であれば、年間のうちで一番の入場者数が見込まれるような日でした。その直前に、イギリス政府より、国内の感染を最小にするためにと、レストラン、パブ、カフェなどの営業停止令が出ました。それまで、ナショナルトラストは、「この厳しい状況下で、人々が気分転換や運動のできる場になるようにと、全ての庭園を国民に解放する」と宣言していました。しかし、入場者数の多さから、政府が強く呼びかけている、2メートルのソーシャルディスタンス(社会的距離)を守れる状態でないという理由により断念したのです。

チェルシーフラワーショウも中止


今年で106回目を迎えるチェルシーフラワーショウは、その長い歴史の中で、戦争以外を除いて中止になったことはありません。すでに5月の出展に向けて準備を進めていた出展者たちにとってはもちろん、イギリスの園芸界全体にショックの波が訪れました。この事実は、「あのチェルシーフラワーショウが中止になる程」と、ある意味、人々が現実を受け止める要因になったと言われています。

ガーデニングが救い

3月23日に外出禁止令(どうしても職場に行く必要のある人々を除き、1週間に1度の必要最低限の買い物と1日1度の散歩のみが許可されています)が発令されて以来、人々の生活が180度変わりました。そんな中、こんな時だからこそ、家族でガーデニングを楽しもうと、ガーデニングに目覚めている人々が多いのは、せめてもの救い、明るいニュースです。

著者プロフィール

白井法子

白井法子さんケンブリッジ大学植物園での研修後、夫ともに再び渡英。
イギリス園芸関係のジャーナリスト、写真家などで構成される、ザ・ガーデン メディア ギルト正会員。『園芸ガイド』で「イギリス・ガーデニングレポート」を連載中。