ローズマリー、実はサルビアの仲間だった??

ハーブの中でもお料理やティーなどに使いやすく、馴染み深いローズマリー。その分類に大きな変化があり、業界でちょっとした話題を呼んでいます。前回のブログで「次回は、今年のクリスマスオーナメントの流行をお伝えします」と予告しましたが、それは来週に回して、その背景を調べてみました。

ローズマリーの学名は、Rosmarinus officinalis(ローズマリナス・オフィシナリス)。Rosmarinusはラテン語で ‘dew of the sea(海のしずく)’という意味です。ローズマリーは、1753年以来、260年以上もRosmarinusとして、Lamiaceae(シソ科)の一種として単独で扱われてきましが、このほど、RHS(英国王立園芸協会)により、Salvia rosmarinus(サルビア・ローズマリナス)に変更され、イギリス国内のガーデンやガーデンセンターには、ラベル表示の変更が促されています。写真は、友人宅でご馳走になった、ポークとポテトのローズマリー風味。

どうして変更することに?

植物の学名は、「分類学の父」と呼ばれる、スウェーデン人のカール・フォン・リンネ(1707-1778)が体系づけた方法で分類されています。現在は、DNAテストなど、最新の研究に基づいた情報が得られるので、学名が変更されることはよくありますが、ローズマリーは身近な植物だけに反響を呼んでいるのでしょう。


イギリスでは、スーパーマーケットでこんな風に袋詰めで販売されていて、誰でも気軽に購入できます。お値段は50ペンスなので、70円ほど。ケニア産です。


束を開いてみると、4本。庭で育てていれば、冬の間もいつでも庭から摘み取って料理に使えますが、お料理に使う量は、だいたい一束。パッケージには、「Suitable for freezing(冷凍にも向きます)」と書いてあります。

“Not everyone will approve of this change in the scientific name of a garden plant but it is important that our naming system reflects the latest science otherwise it stands to lose its meaning.”
by John David, Head of Horticultural Taxonomy at the RHS

RHSは、「みんなに愛されている園芸植物の学名の変更を認めたくないという人もいるかも知れませんが、学名の分類が最新科学を反映するものでなければ、その意味がなくなってしまいます」とコメントし、学名の正確な分類の大切さを訴えています。

著者プロフィール

白井法子

白井法子さんケンブリッジ大学植物園での研修後、夫ともに再び渡英。
イギリス園芸関係のジャーナリスト、写真家などで構成される、ザ・ガーデン メディア ギルト正会員。『園芸ガイド』で「イギリス・ガーデニングレポート」を連載中。