ダン・ピアソン氏の魅力的な植栽

前回のブログでは、ロンドンの新しい‘遊び場’Coal Drops Yard (コール ドロップス ヤード) と共にカラフルな鉢のインスタレーションをご紹介しました。この奥には、まだまだ、ダン・ピアソン氏の魅力的な植栽が続いていました。コール ドロップス ヤードの一部である高架橋は、すぐ側のカナル(運河)に沿ったデザインで、歩行者とサイクリストが、その奥のエリアへと抜けて行かれるように設計されています。刈り込まれたイチイがリズム良く植わり、その間には、ダン・ピアソン氏らしい、力強さの見える植栽。写真は、存在感抜群のEryngium pandanifolium ‘Physic Purple’ (エリンジウム‘フィジック パープル’)。全く違ったフォルムでありながら、色が同じの手前の銅葉のユーコミスとの組み合わせが憎い。


ミツバチやチョウなどの野生生物を意識した、年間を通して楽しめる植栽。また、高架橋の両サイドには十分なベンチが設置されています。

イギリスらしい建物と植栽


高架橋を渡り、コール ドロップス ヤードを抜けると、その先には、どこか懐かしいようなモダンな建物が現れます。ガスホルダー(都市ガスを貯蔵するタンクの枠組み)である鉄骨をそのまま残して建てられた高級マンション。‘トリプレッツ’と呼ばれる3部作の建物で、中に入って見学できないのが残念ですが、それぞれの屋上は、ロンドンでも注目のルーフガーデンになっているそう。でも、建物の前に広がるパブリックスペースもさすが、ダン・ピアソン氏。ダイナミックな宿根草のレイズドベッドが目に飛び込んできました。


Persicaria amplexicaule ‘Firetail’ ペルシカリア‘ファイヤーテール’
Achillea filipendulina ‘Gold Plate’ アキレア‘ゴールド プレート’
Sanguisorba officinalis ‘Red Thunder’ ワレモコウ‘レッド サンダー’
Calamagrostis ‘Karl Foerster’ カラマグロスティス‘カール フォスター’
Rudbeckia fulgidavar.deamii ルドベキア フルギダ デミアイ

 

チェルシーフラワーショウなどでもよく登場する、コーテンスチール(コルテン鋼)製の大型プランターにはモミジとアイビー。葉の影も計算されているよう。


ガスホルダーを生かした、‘Gasholder Park’(ガスホルダー パーク)は、19世紀の産業遺構をそのまま生かした斬新なランドマークとして注目されています。古いものを大切にしながらも、オシャレに変えてしまう、イギリスらしいデザインです。

著者プロフィール

白井法子

白井法子さんケンブリッジ大学植物園での研修後、夫ともに再び渡英。
イギリス園芸関係のジャーナリスト、写真家などで構成される、ザ・ガーデン メディア ギルト正会員。『園芸ガイド』で「イギリス・ガーデニングレポート」を連載中。