テクスチャー豊かなプランツ

8月は華やかな宿根草が一休みする時期で、庭は暑さで若干疲れた印象があります。そんな中、目に付くのが、テクスチャー(質感)の豊かな植物。昨年、秋の園芸ガイドで「アーキテクチュアルプランツ」の特集をしましたが、姿、花、葉のシェイプ(形)はもちろん、テクスチャーもその大切な要素です。

Cotinus coggygria(スモークツリー、ケムリノキ)は、名前の通り、まるで煙が立ちこめたよう。このモクモクとした花に見えるのは、実は花柄(かへい)と呼ばれる、枝や茎から伸びて花を支える部分です。


Cotinus coggygria ’Grace’
コティナス‘グレイス’
コティナスの中で、一番大きな葉を持つ品種‘Grace(グレイス)’は、他に比べて‘花付き’もいい。朝露のついた姿は格別に美しく、また、秋の紅葉も見もの。

 

Acanthus mollis
アカンサス・モリス
ユニークな花姿と葉の両方が印象的。日向だと花がよく咲きますが、日陰だと葉が大きくなり、よりツヤが出ると言われ、どちらでも育てられます。


切り込みの強い、存在感たっぷりの葉は、古代ギリシャ時代の神殿の柱や鉢などの装飾にも多く使われていました。ギリシャの国花。

 


Echinops bannaticus ‘Taplow Blue’.
エキノプス‘タプロー ブルー’
まん丸いブルーの花とトゲトゲの葉のコントラストが美しい。シルバーがかった茎も魅力のひとつです。


マグネットのように花に張り付くほどミツバチが好むので、庭に昆虫や野生動物を歓迎する、ワイルド嗜好のガーデンには欠かせません。

著者プロフィール

白井法子

白井法子さんケンブリッジ大学植物園での研修後、夫ともに再び渡英。
イギリス園芸関係のジャーナリスト、写真家などで構成される、ザ・ガーデン メディア ギルト正会員。『園芸ガイド』で「イギリス・ガーデニングレポート」を連載中。