チェルシーフラワーショウ2019 ハイライト

最高のお天気に恵まれたチェルシーフラワーショウが6日間の幕を閉じました。「多種多様の庭で、クオリティーが高い」という声が聞かれ、評判の良かった2019年のショウを振り返ってみましょう。毎日、昼と夜に放映されるチェルシーフラワーショウの特別番組でも、今年の色は「グリーン」と言われていました。

Plant of the Year 2019
2019年の最優秀植物

毎年行われる、その年の「ベスト」を決める、植物のコンペティション。たくさんの応募の中から20点に絞られ、innovation(革新性), excellence(優秀さ)、impact(影響力)、そしてappeal(魅力)がRHS(英国王立園芸協会)のメンバーによって審査され、トップ3が選ばれます。

No.1
Sedum takesimense ‘Atlantis’
セダム‘アトランティス’

©RHS / Sarah Cuttle
トップに選ばれたのは斑入りのセダム。乾燥に耐え、手がかからず、6月から9月までキイロの花を咲かせる優れもの。ポリネーター(花粉媒介者)も魅了するのも受賞のポイントに。

No.2
Digitalis × valinii ‘Firebird’
ジギタリス‘ファイヤーバード’

©RHS / Sarah Cuttle
赤みがかったピンクの花、アプリコットの中央部には‘ソバカス’が入ります。耐寒性も強く、5月から10月という長い花期が魅力的。

No.3
Agapanthus ‘Fireworks’
アガパンサス‘ファイヤーワークス’

©RHS / Sarah Cuttle
ツートンカラーのアガパンサスの中でも、一つの茎により多くの花を咲かせるタイプ。濃いパープルのベースに白い花を6月から9月まで咲かせる。

People’s Choice Award
人気投票で選ばれた庭

チェルシーフラワーショウは、地方自治体や慈善団体にとっても、イギリス国内だけでなく、世界中にメッセージを伝えられる場所であることが伺えます。

ショウガーデン部門
Welcome to Yorkshire Garden
designed by Mark Gregory

©RHS / Luke MacGregor
ヨークシャーの景色を再現した庭。去年に引き続き、2年連続人気投票で1位を獲得。ヨークシャー地方の人々が一丸となって、投票しているのではという声も!チェルシーには住民をそれだけ団結させる力がある。デザイナーもヨークシャー地方出身。

スペース・トゥ・グロウ部門
The CAMFED Garden
designed by Jilayne Rickards


CAMFEDとは「女性にも教育を」というキャンペーンで、ジンバブエの田舎の風景を再現し、アフリカの女の子たちにも植物を育てる場所を提供しようというメッセージが込められた庭。鮮やかな色、エキゾチックな植物が印象的。

アーティザン部門
The Donkey Sanctuary: ‘Donkeys Matter’
designed by Christina Williams and Annie Prebensen

「Donkey Sanctuary(ドンキーサンクチュアリー)という慈善団体の50周年を記念する庭。車の普及していない世界では、ドンキー(

ロバ)の働きは計り知れず、どれだけ人間の社会に貢献しているか、ドンキーをもっと大切にしようという動物愛護を奨励する庭。ラベンダー、アイリス、アリウムなど、ムラサキ中心の植栽。

2019年のチケットは、(RHSメンバーには割引があるものの)一般の場合、一日券(8:00〜)107ポンド、イーブニング券(17:30〜)45ポンド、アフターヌーン券(15:30〜)57ポンドと決して安くはありません!そんな中、毎年ショウの前に完売してしまうところに、イギリス人のガーデニングに対する情熱を感じずにはいられません。

著者プロフィール

白井法子

白井法子さんケンブリッジ大学植物園での研修後、夫ともに再び渡英。
イギリス園芸関係のジャーナリスト、写真家などで構成される、ザ・ガーデン メディア ギルト正会員。『園芸ガイド』で「イギリス・ガーデニングレポート」を連載中。