11月の庭はひっそりとしています。でも、この季節だからこそ目に止まる、美しいディテールが潜んでいるものです。
今年のイギリスは夏が長かったせいか、まだ最後の紅葉が楽しめます。美しい赤紫の丸葉にまるで手書きで落花生のような模様をつけたみたい。。。スモークツリー(Cotinus coggygria)です。
幾何学的な葉脈
植物はどこか幾何学的な美しさを持っています。紅葉し、葉脈が浮き彫りになっているのはイカリソウ(Epimedium sulphureum)です。
シマウマのような斑入り
晩夏はグラス類が最も美しさを発揮する季節。‘ゼブリーナ’(Miscanthus sinensins ‘Zebrina’)と呼ばれるススキの一種。ミドリにキイロの斑が太陽の光に輝きます。
花びらが散っても
ひまわりのような明るいキイロの花を晩夏まで咲かせるルドベキア(Rudbeckia fulgida. Goldsturm)。舌状花(ゼツジョウカ)と呼ばれる花びらの部分と種になる管状花(カンジョウカ)の2重構造になっていて、外側の花びらが散っても違った魅力があります。
著者プロフィール
白井法子
ケンブリッジ大学植物園での研修後、夫ともに再び渡英。
イギリス
『園芸ガイド』で「イギリス・ガーデニングレポート」を連載中。