11月なのに暖かい
通常なら、耐寒性の弱い植物は温室の中に入れたり、カバーをして保護する時期ですが、今年は例年に比べてずっと暖かいイギリス。これも温暖化の現象でしょうか、霜が降りたのもまだ一回だけ。
そんなわけで、一般公開している庭を訪れる人もまだまだたくさんいます。色とりどりではありませんが、この時期ならではの楽しみ方があります。
ウィンターガーデン/ボーダー
冬の間に美しい植物を選りすぐって作るウィンターボーダーやウィンターガーデンは、冬に花を咲かせる植物だけでなく、枝や葉の色が美しい植物を集めた植栽。中でも、花が終わった後にできる、タネさやが美しいしルナリアが目に留まりました。光が当たるとキラキラ輝き、ドライフラワーとしても愛用されています。
ルナリアには一年草、二年草と宿根草があり、また園芸品種も数種あります。写真は、宿根タイプのLunaria rediviva(ルナリア・リディヴィヴァ)。隣に植わっていたヤツデの葉っぱの上においてみると、タネさやの感じがよくわかります。
この時期に咲くヤツデ(Fatsia japonica)やヒイラギナンテン(Mahonia japonica) もウィンターガーデンでよく見かけます。日本では、古くから親しまれている一般的な植物ですが、イギリスでは、造形的な美しさのある、アーキテクチュアルプランツの代表的な存在です。
著者プロフィール
白井法子 Noriko Shirai
ケンブリッジ大学植物園での研修後、夫ともに再び渡英。
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