© RHS_Suzanne Plunkett
前回のブログは、ブレグジット(イギリスの欧州連合からの脱退)にまつわるちょっと真面目な話でしたが、今回は明るい話題です。5月にロンドンで行われるチェルシーフラワーショウに、なんと、キャサリン妃が庭をデザインされるというのです。とは言っても、メダルを競うショウガーデンではなく、主催者である英国園芸王立協会(RHS)の「RHS Back to nature Garden」という、自然と触れ合うことの大切さを伝えるのが目的の庭。子供達の野外活動を支援しているキャサリン妃らしく、自然への興味を高めるコンセプトになりそうです(デザインの詳細はまだ未発表)
キャサリン妃と手を組むデザインチームとは?
©Paul Grover Photography
Davies White Landscape Architect (デイヴィス・ホワイト景観設計事務所)の景観設計家の2人〜Andree Davies(アンドレ・デイヴィス)とAdam White(アダム・ホワイト)です。この2人は、RHSのフラワーショウでも受賞歴のある実力派。2017年のハンプトンコートフラワーショウでは、ゴールドメダル、ベスト・イン・ショウ、そして、ピープルズチョイスの三冠を制して注目されました。受賞作品は、「精神障がいのある子供たちのワイルドガーデン」で、自閉症などの障がいを持つ子供たちが、安心して自然と戯れることのできる空間をデザイン。その功績も手伝って、キャサリン妃のパートナーに選ばれたと言われています。
これまでに、ハリー王子は3度、チェルシーフラワーショウに関わっています。初回は母である故ダイアナ妃を追悼するもの、その後は、アフリカ南部のレソト王国の王子と共同で設立したエイズ撲滅を目指すチャリティー活動の一環として。これからのイギリスを担う王室の若手メンバーは、慈善活動に熱心な上、チェルシーフラワーショウなどを通して、メディアに訴えるなど、行動力もあります。
写真/当時、レソト王国にオープンする予定の治療や接種がうけられる施設を再現したもの(2015年の出展)。
著者プロフィール
白井法子
ケンブリッジ大学植物園での研修後、夫ともに再び渡英。
イギリス