Brexit (ブレグジット・英国のEU脱退)〜園芸界にも影響

今年の3月29日にEU(欧州連合)からの正式な脱退を予定しているイギリス。2016年6月23日の国民投票において、離脱が決まって以来、テリーザ・メイ首相(写真は2018年のチェルシーフラワーショウで撮影したもの。右は、王立園芸協会のスー・ビグス会長)を中心に交渉が進められていますが、ニュースで報道されている通り、かなり難航しています。園芸界でも、ヨーロッパ各国から輸入している植物への影響が懸念されています。

ショウガーデンにも打撃?

2016年以来、チェルシーフラワーショウは、大手の銀行や投資関係の会社が軒並みスポンサーを降りたのが主な理由で、メインとなるShow Garden部門の出展数は下り坂。その理由の一つにブレグジットも挙げられていましたが、2019年は現在のところ、Show Garden部門は11(昨年は10)、スモールガーデンのSpace to Grow部門は9(昨年は8)、Artisan Gardens部門は6(昨年は7)の合計26と、盛り返しの兆しも見えます。ガーデンショウでは、観客を魅了するためにインスタントにインパクトのある大型樹木の植栽が必須です。ガーデンデザイナーたちは、早いうちから大型のナーサリーと交渉し、ショウの会場に配達してもらうまで、樹木を管理してもらいます。

今後の予想

写真のような大型樹木のほとんどは、オランダやドイツから輸入されています。これまでのイギリスは、他のヨーロッパ諸国と同様に、ほぼボーダーレスに植物を輸入してきましたが、近年、ヨーロッパから輸入された植物に潜在する病害虫が懸念され、ブレクジットとは別に独自の検疫が実施されているのも事実。今年の3月29日以降は、ヨーロッパからの植物の輸入手続きに、これまで以上の時間がかかることが予想されています。

著者プロフィール

白井法子

白井法子さんケンブリッジ大学植物園での研修後、夫ともに再び渡英。
イギリス園芸関係のジャーナリスト、写真家などで構成される、ザ・ガーデン メディア ギルト正会員。『園芸ガイド』で「イギリス・ガーデニングレポート」を連載中。