風変わりなカウスリップ

プリムラの原種〜カウスリップ(Primura veris)は、春を告げる花として、古くから愛されています。小ぶりのキイロの花は香りもあって、芝生に自生している姿は、とてもイギリスらしい春の風景。また、花びらは食べられるので、ケーキの装飾やサラダのトッピングにも使われます。そのカウスリップに赤やオレンジの花があるのをご存じですか?

チューリップ‘グランド パーフェクション’。キイロ味の強い、クリーム色に赤が混じり、カウスリップとの相性が絶妙です。日陰に植わっているので、チューリップの花も長持ちしています。

下向き?上向き?

よく見ると、花が上向き。また、通常の花に比べてサイズも大きめ。自然の中で、別のプリムラと交配して、赤やオレンジが生まれると聞いたことがありますが、タネから育てると、キイロ、赤、オレンジのどの色になるかは、花が咲くまでわからないそうです。写真は、自生しているものを撮影しましたが、赤花のプリムラ・ポリアンサスと交配されたカウスリップ‘サンセット シェイズ’という園芸種もあるようです。

ワイルドライフにも優しい

自分の庭に、自然の力で赤やオレンジのカウスリップが咲くのを心待ちにしている人もいますが、「風変わりなレッドやオレンジのカウスリップは邪道。やっぱりカウスリップは黄色でなくては」と言う人が大半です。道路脇の芝生などに自生しているものは、どんどん増えますが、庭で増やしたい人のために、苗も購入できます。カウスリップは、ワイルドライフ(野生生物)にも優しいので、庭で育てることが奨励されています。

著者プロフィール

白井法子

白井法子さんケンブリッジ大学植物園での研修後、夫ともに再び渡英。
イギリス園芸関係のジャーナリスト、写真家などで構成される、ザ・ガーデン メディア ギルト正会員。『園芸ガイド』で「イギリス・ガーデニングレポート」を連載中。

 

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