Box Hedging(ボックスヘッジング)

西洋ツゲ(Buxus Sempervirens)はイギリスでは、ボックス/ボックスウッドと呼ばれます。名前の由来は、英語の「箱」=ラテン語の「Buxus」。ボックスの生垣で囲まれたスペースに植栽すると、フォーマルな感じが出る上、メンテナンスが楽なので、この生垣を使った植え込みスペースが重宝されます。写真は、年に数回公開される個人邸の庭、チューリップの植栽。生垣をモダンに使うデザインに定評のあるガーデンデザイナー、Tom Stuart-Smith(トム・スチュワート・スミス)の作品です。ツゲの生垣は、葉を顕微鏡で見た時のパターンがインスピレーションの元で、その微妙なラインを強調するために、中の植栽はシンプルです。植え替えは年2回、春にはチューリップ、その後は、ヘリオトロープやルドベキアなどが植栽されます。

歴史を遡ると


イギリスでは、紀元前7000年には、すでにこのボックスが栽培されていたと言われています。紀元前4000年には、エジプト人達がこのボックスの生垣をすでに庭に取り入れていたそう。また、紀元前100年のローマでは、多くの村でこの生垣が見られ、その後、イギリスにその手法が伝わります。

イラストは、The Europena Boxwood & Topiary Socieryのホームページより。

Knot Garden(ノットガーデン)


その後、ヘンリー7世の時代に初めてのノットガーデン=結び目ガーデン(結び目のように交差された生垣)が造られたという記録があります。ツゲだけでなく、ラベンダーも使われました。ヘンリー8世の時代になると、ハンプトンコート邸宅の庭のツゲは、円錐型や動物の形に象られようになりました。その後、以前レポートした、風景式庭園を奨励した造園家、ケイパビリティー・ブラウンによって、たくさんの生垣が取り払われましたが、20世紀になって、ツゲを使ったガーデニングは復活します。写真は、Barnsdale Gardens(バーンズデールガーデンズ)のノットガーデン。

著者プロフィール

白井法子

白井法子さんケンブリッジ大学植物園での研修後、夫ともに再び渡英。
イギリス園芸関係のジャーナリスト、写真家などで構成される、ザ・ガーデン メディア ギルト正会員。『園芸ガイド』で「イギリス・ガーデニングレポート」を連載中。

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