英名はティーゼル、和名はオニナベナ

イギリスに住んでから知った植物の一つに、ティーゼル(Dipsacus fullonum)があります。写真は、ユニークなフラワーヘッド(頭状花)を乾燥させて作ったクリスマスリース。コトネアスターのダークグリーンの葉と赤い実だけのシンプルな装飾です。日本では、オニナベナという通称名で、マツムシソウ科に分類され、その仲間に羅紗掻き草(ラシャカキソウ/ラシャガキグサ)と呼ばれる種類があります。針金のように硬い花序は、もともとは羽毛のケバを取るためのブラシとして使われていたことが名前の由来です。

クラフトにも利用


そのまま使うとナチュラルな雰囲気ですが、スプレーでシルバーやゴールド、またブルーなどに染めると、クリスマスリースはもちろん、クリスマスツリーのデコレーションにも使えます。また、耳や目をつけて、ハリネズミなどのミニチュアを作って楽しむ人もいます。

ガーデニング素材としても


私が住む辺りでは、自生しているのは交通が激しい幹線道路脇ばかりで、なかなか思うように写真が撮れません(写真はガーデニング雑誌より)。180センチ以上にもなる背の高い二年生植物で、7月〜9月頃ピンクの小さな花を咲かせます。ゴールドフィンチ(イギリスで見られる野鳥)などがそれを全部ついばんだ後に刈り込み、室内で乾燥させて、フラワーアレンジメントやクラフトに使います。もちろん、ワイルドフラワーとして庭で育てる人もあり、イギリスではタネだけでなく、小さな苗も購入できます。鳥や昆虫との共存を意識したガーデニングが奨励され、ワイルドフラワーが好まれる中で、ティーゼルは以前よりも話題に上る回数が増えたように感じます。

著者プロフィール

白井法子

白井法子さんケンブリッジ大学植物園での研修後、夫ともに再び渡英。
イギリス園芸関係のジャーナリスト、写真家などで構成される、ザ・ガーデン メディア ギルト正会員。『園芸ガイド』で「イギリス・ガーデニングレポート」を連載中。

 

 

 

 

|

PAGE TOP