故ダイアナ妃の姉君の庭

今でも世界中の多くの人々の心の中に生きている故ダイアナ妃。彼女の実のお姉様に当たるLady Sarah Spencer(セーラ・スペンサー女史)とそのご主人のお住まい、Little Ponton Hallは、自宅から車で10分ぐらい走ったところにあります。スノードロップとキイロセツブンソウの美しい2月とバラとクレマチスが美しい6月の年2回のみ、チャリティーのために庭がオープンされます。今週末は後者のオープンデーでした。

ストーンオーナメントのマッチするガーデン

18世紀の邸宅と敷地は200歳とも言われるスギの木に囲まれています。庭は、バラやクレマチス、宿根草ボーダーの他、レンガの壁に囲まれたベジタブルガーデン、ビクトリアン時代の温室、そして、鳩小屋もあります。その鳩小屋の前の芝生に設置されたストーンアーン。中央にコルディリネ、周りにはツユクサやプレクトランサスがバランスよく植えられ、アーンの上品さが引き立ちます。

アルケミラ・モリスの効果

少し暗めのコーナーに咲き乱れるアルケミラ・モリスとアルストロメリア。半日陰でも育てられる両者の混植は初めて見ましたが、その場をぐっと明るくします。アルストロメリアは切り花にしても長持ちするので、ガーデンで育てて室内で楽しむガーデナーが結構います。

こちらはペービングの隙間から咲くアルケミラ・モリス。壁際のタチアオイも含めて、どれも種がこぼれて自生したような自然なエリア。ストーンオーナメントが全体をフォーマルな雰囲気にし、植栽とのコントラストが効いています。

 

庭のあちこちにイチイの垣根がありますが、こんなサインが。「7月に刈り込みされ、癌の治療に役立たせるために収集されます」。イチイの葉がガンの治療に役立つとは知りませんでした。調べてみると、西洋イチイ(Taxus baccata)から抽出される成分TAXAN(タキサン)が抗がん剤の生産に使われているそうです。イギリスには、チャリティーのために庭を公開したり、こうして庭から採れる生産物を世の中に役立つように寄付したりするところがたくさんあります。

著者プロフィール

白井法子

白井法子さんケンブリッジ大学植物園での研修後、夫ともに再び渡英。
イギリス園芸関係のジャーナリスト、写真家などで構成される、ザ・ガーデン メディア ギルト正会員。『園芸ガイド』で「イギリス・ガーデニングレポート」を連載中。

 

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