日本人デザイナーの庭(チェルシーフラワーショウ・レポート③)

今年のチェルシーフラワーショウも日本人が2人出展しました。チームが一丸となって庭を作り上げ、日本の文化を表現することは素晴らしいと思う一方、日本人というだけで、どうしても日本的なデザインが求められると感じます。

「御所の庭/No wall, No war」by 石原和幸氏

壁がなく開放的だったという京都御所の庭をイメージして、「壁のない庭は平和であることの証」と、混沌としている世界に平和のメッセージを投げかけた石原和幸さん。今回もアーティザン部門に出展し、ゴールドメダルを受賞。2004年にチェルシー初出場して以来、今年で12度目。金メダルは6年連続の計9個。


石組み一つ一つがまるで何百年もそこにあったようで、岩肌を滑り落ちる水の動きが美しいというコメントが多く聞かれます。

「葉隠(はがくれ)- Hidden Leaves」by 野田珠晃(しゅうこう)氏


デザイナーの野田さんに庭のタイトル「葉隠」の意味を伺いました。武士の心得が綴られた江戸中期の書物で、野田さんの出身である佐賀県で生まれたものだそう。小学2年生から剣道を続けているという野田さんは、「死にもの狂いでやればできないことはそうそうにない」という意味がを込めてこの庭を表現しました。庭を囲む朱色のフレームは、どこか鳥居を連想しますが、色を塗り変えれば、イギリスの庭でも違和感なく使えそう。

 


いろいろな種類のレンガをいろいろな向きに積んだ上に木のフレームのタタミのベンチ。

著者プロフィール

白井法子

白井法子さんケンブリッジ大学植物園での研修後、夫ともに再び渡英。
イギリス園芸関係のジャーナリスト、写真家などで構成される、ザ・ガーデン メディア ギルト正会員。『園芸ガイド』で「イギリス・ガーデニングレポート」を連載中。

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